欲しいミライを、
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上毛町に行ってみた、居てみた。とあるライターの暮らしの備忘録㊦

posted: 2015.12.14

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仕事場に、動物がいる、子どもがいる、そんな環境もありなのかも

今回の滞在は「ワーキングステイ」でもあり、「仕事をする環境というのはどうか?」というのは大切な観点ですので、最後に書かせてもらいます。先に結論からいうと、「問題なく仕事はできるし、これは生産性も上がるんじゃないか」と個人的には思っているところです。

その作業環境を支えてくれたのが、ミラノシカでした。ネット回線はADSLと聞いてはいましたが、(近隣にユーザーがいないせいか)困ることなくサクサクといけました。パソコンがないと作業が進まない仕事の人は、これは超重要事項ですもんね。

(撮影miho)

(撮影miho)

目の前に、山の景色がわーっと広がるのも、作業の疲れをいいあんばいで癒してくれます。まわりは閑静で、鳥が聴こえたりするレベル。集中力もグッと上がります。

それともう一つ、ここでは働き方の大きなヒントを掴めました。動物や子どもがいる環境で働く可能性について。しばいぬの村長に、烏骨鶏のカシワとトリテンがうろうろしているミラノシカ。作業がなかなか煮詰まらないとき、ふと目をやると、彼らの姿が映ってくる。ひょうひょうとした動きや表情には安らぎしかありません。外に出てみて、彼らとちょっと遊んでいると、いい気分転換にもなるんですよね。
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西塔さんの娘さんもたまにここで過ごしてるんですけど、それもまた、すごくいい。都内にある「ソウエクスペリエンス」の子連れ出勤が気になっていたのですが、確かにこれはいいなぁ、と肌で感じました。

“仕事と暮らしが近いところにあるのがいい”

と考えて、西塔さんは、ミラノシカのある有田集落に住むことを決めたそうです。そういうのも働き方の選択肢としては全然ありだよな、と気付けたわけです。

ミラノシカの縁側にて

ミラノシカの縁側にて

生産性が上がる、という良い変化もあった反面、かなり労働時間は減りました。というのは、予期せぬことが多く(これは、素敵なアクシデントだと僕は思ってますけど)、作業時間を取れなかったということです。

田舎の多くでは、地域に人に急に食事に誘ってもらえたり、「鹿が捕れたから解体見る?」とか声掛けてもらったり、タイムリーなことが目白押し。

他の地域で体験していたこともあり、“都会にはない忙しさ”をいくらか予想できた部分はあったので、仕事量をいつもより減らして上毛町に行ったのは正解でした。実質、パソコンに向かったのは、1日平均4~5時間くらいだったんじゃないかと思います。

都会にいるようにガツガツ作業したいとなったら、なかなか田舎では厳しい。ただ、仕事とは別の体験がたくさん待ってくれてはいるので、どっちが好きは、もう相性としか言えません。

行ってみる、居てみる

中村邸にて

中村邸にて

 

上毛町の暮らしに挑戦してみて思ったことは、やっぱり僕らの想像力は乏しいなぁ、ということ。どんなに「こうげのシゴト」や「みらいのシカケ」でのウェブ情報を拾っていても、ここに来てみないと分からなかった感覚ばかりです。

それは観光のように「行く」だけでもダメで、例えば1泊2日のような短期滞在でも掴めないことはそれなりにあって、一定の期間「居る」からこそ、見えてくるものがあるのかもしれません。

1週間目でやっと土地勘がわかり、2週目で自分の仕事とのバランスが掴めてきて、3週目に思い通りに動けるようになる。僕はそんな感じで、上毛町を楽しめました。

「大蛇退治」の1シーン:大迫力の神楽には、胸を打たれました

「大蛇退治」の1シーン:大迫力の神楽には、胸を打たれました

 

とはいえ、まだまだ行ってみたかった場所、会ってみたかった人は、上毛町(および周辺)にはたくさんあります。当然のように「3週間だけで地域の何がわかるのか?」というツッコミはあるでしょうが、期間よりも“濃さ”がワーキングステイの魅力だと感じます。

それは、西塔さんや若岡さんをはじめとする、地域をよく知る人がワーキンングステイ中にお世話をしてくれ、地域の人との間に入ってくれたからこそ、行けた場所、知り合えた人たちは多かったです。
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同じ3週間であっても、地域の人たちと交流するきっかけがなければ、どこであろうと、ただの滞在で終わってしまうかもしれません。そういう意味でも、このワーキングステイは、地域とつながるシカケがあり、“濃く”、さまざまな出会いが嬉しかったです。上毛町のみなさま、ありがとうございました。

だらだらと書いてしまったこの文章が、田舎で暮らすことや、上毛町を知るきっかけになればと思います。少しでも町の魅力を感じてもらえたなら、上毛町に「行く」、上毛町に「居る」ことを試してもらえたらとも。想像を超える何かが、この町にはきっとあります。

もちろん、僕もまた上毛町には行きます、また懲りずに、居てみます。ですので、さようなら、ではなく、いってきます、のご挨拶とさせてもらいます。おかえり、と言ってもらえることを願いながら。
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大見謝